人権擁護委員とは
「人権擁護委員(じんけんようごいいん)は、人権擁護委員法に基づいて、人権問題に関する相談を受けたり人権の考えを広める活動をしている民間ボランティアです。
人権擁護委員制度は、様々な分野の人たちが人権思想を広め、地域の中で人権が侵害されないように配慮して人権を擁護していくことが望ましいという考えから設けられたもので、諸外国に例を見ない制度として発足しました。
人権擁護委員は無報酬で活動を行っています。現在、国内で約14、000人が法務大臣から委嘱されており、全国の各市区町村に配置されて積極的な人権擁護活動を行っています。
人権擁護委員の活動
人権擁護委員の活動は、主に3つの活動に分かれています。
人権相談活動
人権擁護委員は、法務局職員とともに、常設相談所において主に面接又は電話による人権相談に応じています。
常設相談所は法務局、地方法務局又はその支局内に設置され、土曜日・日曜日及び祝祭日を除いて毎日開設しています。相談は無料で、相談に関する秘密は厳守します。
常設相談所では「みんなの人権110番」「子どもの人権110番」「女性の人権ホットライン」などの専用相談電話を設けているほか、インターネットによる人権相談の受付や子どもの人権SOSミニレターの取組、外国人のための人権相談所の開設に取り組んでいます。
吉田町における最寄りの常設相談所は、「静岡地方法務局藤枝支局」となります。また、吉田町社会福祉協議会主催で月2回開催されている「心配ごと相談」でも人権相談を受け付けています。
人権侵犯に関する調査・救済活動
人権擁護委員は、人権相談などにおいて、被害者から「人権を侵害された」という申告を受けた場合、法務局・地方法務局の職員と協力して人権侵犯事件の調査・処理に携わり、当事者の利害・主張の調整を行うなど、事案の円満な解決を図っています。
人権啓発活動
人権擁護委員は、法務局・自治体と協力して、人権に関する様々な啓発活動を行っています。
(1)人権の花運動
人権の花運動は、全国の人権擁護委員が中心となって、主に小学生を対象に花の種子や球根などを配り、小学生が協力して草花を育てることによって生命の尊さを実感する中で、豊かな心を育み、優しさと思いやりの心を体得することを目的とした活動です。静岡県ではひまわりの種子や苗を配布しており、春から夏にかけてひまわりを育てていただいています。
(2)人権教室
人権擁護委員は全国各地の小中学校や幼稚園などを訪れ、手作り紙芝居や人形劇などを通して、相手を思いやる優しい気持ちを育てる活動を行っています。吉田町では、夏休み中の放課後児童クラブや保育園、さわやかクラブ等で人権教室を開催しています。
(3)啓発活動
人権問題に関する啓発を図るため、1年のうちで様々な機会を利用して啓発活動を行っています。
- 6月1日「人権擁護委員の日」
- 10月第4日曜日「ふれあい広場」
- 12月4日~10日「人権週間」
吉田町の人権擁護委員
吉田町では、住吉地区で2人、川尻地区で1人、片岡地区で1人、北区(神戸、大幡)で1人の、計5人の人権擁護委員が活動しています。