令和8年第1回吉田町議会定例会の開会に当たり、新年度に向けて施政方針を申し上げます。

本年は、22,332名の死者と行方不明者が発生し、全壊と半壊を合わせて406,127棟の家屋が被害を受けた東日本大震災の発生から15年という節目を迎える年であります。

また、1946年の昭和南海地震から80年が経過する年でもあり、100年から150年の周期で南海トラフを震源域として巨大地震が発生していることを考慮しますと、十分な整備を行うために残された歳月は少ない状況であると考えております。

そのような中で、本町の津波防災まちづくりの一丁目一番地とも言うべき防潮堤の整備について申し上げますと、川尻海岸防潮堤に引き続き、住吉海岸防潮堤も昨年末から本格的な工事に着手し、その後は吉田漁港のL2津波対策を進めることとなり、「全周防御」の正面の備えは佳境に入りつつあります。

さらに、「全周防御」の側面の備えであります、一級河川大井川と二級河川坂口谷川における津波の遡上(そじょう)対策につきましても、設計を含めた本格的な検討段階に差し掛かってまいります。

吉田漁港におけるL2津波対策につきましては、全国の漁港や港湾における初めての試みとなりますことから、漁港を所管している農林水産省との財政面を含めた調整は難航が予想されており、また、河川におけるL2津波の遡上(そじょう)対策につきましても、前例がなく容易ではない事業でありますが、これらの成否が本町の確固たる安全の鍵を握っている以上、この隘路(あいろ)の打開に全力を傾けるべく気を引き締めて取り組み、1000年に一度の大津波を一滴も町内に浸水させない「全周防御」の一日も早い実現に向け、ひたすら(はし)り続けてまいります。

一方、教育分野におきましては、本町が他市町に先駆けて取り組んでまいりました、ICTを活用した授業づくりや教職員間のコミュニケーションの充実を図る「全教職員チャットルーム」などの先進的な取組が評価され、去る2月3日に「全国ICT教育首長協議会」主催の「第8回日本ICT教育アワード」において、県内の自治体では初となる優秀賞を受賞いたしました。

また、本年度、4回開催いたしました全教職員研修会には、全国の自治体、教育委員会や企業などから約500人が視察に訪れ、その他、個別に文部科学省や議会、教育委員会の視察を多数受け入れており、本町のICTを活用した授業づくりなどの取組は、全国から大変大きな関心を集めております。

今後さらに少子高齢化が進み、高齢者1人を現役世代が1人で支えるいわゆる「肩車社会」の到来が予想される中、このような社会をたくましく生き抜く人材をこの町で育んでいくため、教育目標であります「生涯にわたり学び合い高め合う人づくり」の実現に向け主体的に学び続ける力を身に付ける教育に引き続き取り組んでまいります。

ただいま申し上げました津波防災まちづくりと、たくましい人材を育む教育施策は、本町が将来にわたり活気に満ちあふれる町でありつづけるため、また、後人に夢を託すための「未来への投資」と捉え、町政を担う者の責務として、着実かつ迅速に推し進めてまいります。

それでは、令和8年度の主な事業につきまして、第6次吉田町総合計画の施策体系に沿ってご説明申し上げます。

 

災害に強く安全・安心に暮らせるまちづくり

防潮堤整備事業

冒頭でも申し上げましたとおり、1000年に一度の大津波から町民の皆さまの財産と企業の生産活動を守る防潮堤の整備につきましては、令和4年3月の川尻工区の完成以降、住吉工区の着手に向け準備、調整を進めてまいりました結果、国や県、地元関係者など、多くの皆さまのご協力をもちまして、昨年末に無事、着手に至りました。

令和8年度には、海側盛土の区間につきましては、盛土工事を引き続き進めていくとともに、既存堤防の補強に係る設計業務を実施してまいります。

また、背後盛土の区間につきましては、町道松原線の付け替えに係る測量設計業務を実施するとともに、地権者の皆さまのご協力をいただきながら用地取得を進め、手を休めることなく住吉防潮堤の早期完成を目指してまいります。

木造住宅の耐震化プロジェクト「TOUKAI-0(ゼロ)

静岡県では、令和8年度以降における「TOUKAI-0(ゼロ)」の新たな耐震補強事業につきまして、耐震化だけでなく、被害を軽減する減災化についても支援することとなりましたことから、引き続き、本町もこれに同調し住宅の耐震化などを支援してまいります。

具体的には、昨年の台風15号により、多くの瓦屋根が被災した状況を受け、新たに屋根の耐風診断や補強工事などを補助メニューに加えるものでございまして、名称を「TOUKAI-0(ゼロ)(プラス)」として事業を実施してまいります。

また、「わが家の専門家診断」なども引き続き実施いたしますことから、県と連携を図りながら、戸別訪問などにより積極的に周知に努めてまいります。

統合型ウェブ版ハザードマップの作成

本町ではこれまで、津波と洪水のハザードマップにつきましては、配付を目的として紙媒体で作成しておりましたが、近年多発している集中豪雨などの水害リスクに備えるため、新たに内水氾濫による浸水情報や避難に関する情報を加えた統合型ウェブ版ハザードマップを作成してまいります。

このウェブ版ハザードマップでは、様々な情報を重ね合わせて閲覧することが可能となり、従来の紙のマップに比べ災害リスクなどの情報を整理しやすくなりますので、詳細な情報の把握が可能になるほか、防災訓練における防災教育など多くの場面で活用していただけるものと期待しております。

大幡川改修事業

準用河川の大窪川では、流下能力を高めるため、国の交付金を活用し下流側から順次改修を実施しているところでございます。

令和8年度におきましても、引き続き大窪川の上流側に向けて護岸整備や河川構造物などの更新を進める予定でございまして、国の「第一次国土強靭化実施中期計画」の事業として、一層の進捗を図ってまいります。

交通安全対策事業

本町では、「吉田町子供の移動経路に関する交通安全プログラム」に基づき、通学路や未就学児が日常的に集団で移動する経路の交通安全対策を実施しており、令和8年度におきましても、学校や警察、道路管理者などによる合同点検を実施し、迅速に必要な対策を講じることで、歩行者の安全確保対策を進めてまいります。

豊かな自然と共生するまちづくり

上水道事業

大規模災害発生時における被害を最小限に抑え、水道水の安定供給を継続できるよう、令和8年度におきましても、引き続き基幹管路の耐震化や老朽管の布設替えのほか、水道施設の更新を進めてまいります。

基幹管路の耐震化につきましては、自彊小学校西側付近、青柳(あおやぎ)北原(きたばら)3号(せん)(ほか)3路線の配水本管の布設替えのほか、神戸・大幡地内の境内下(けいだいしも)神戸線の老朽管の布設替えを予定しており、併せて、水道施設更新計画に基づく機器や設備の更新を実施してまいります。

下水道事業

公共下水道に係るストックマネジメント計画策定業務といたしまして、令和6年度から令和8年度までの債務負担行為により管渠(かんきょ)と処理場設備の点検調査や診断、計画策定までを一連で進めております。

浄化センターの整備につきましては、3年間の債務負担行為により機械設備、電気設備工事を既に発注しているほか、2年間の債務負担行為による電気設備工事と単年事業の建築改修工事を新たに実施する予定でございます。また、管渠(かんきょ)整備につきましては、住吉地区において、先の点検調査により対策が必要と判断された既設管の改築工事を1件予定しております。

なお、本年度の工事完了をもって区域内汚水処理整備がおおむね完了しますことから、今後は、ストックマネジメント計画に基づき、既存施設の老朽化対策を計画的に行ってまいります。

また、下水道使用料の改定につきましては、本年度、下水道料金等審議会において検討を重ねていただき、先日、下水道事業の持続性や健全な経営の確保の観点から、料金改定について答申をいただいたところでございます。下水道を使用している町民の皆さまにおかれましては、物価上昇等の影響を受ける中、心苦しい限りではございますが、今後この答申を踏まえた関係条例の改正議案を提出させていただく予定でございます。

浄化槽設置費補助金交付事業

本事業につきましては、国と県の補助金を活用しており、令和8年度においては、国の制度改正により補助金の単価が上がることとなります。なお、前年度の実績を基に補助件数を見込んでおり、引き続き、合併処理浄化槽への転換を促進してまいります。

活力と魅力あふれる産業振興のまちづくり

東名吉田インターチェンジ周辺の整備

吉田インターチェンジ周辺の整備につきましては、整備用地をA、B、Cの3つのエリアに分け、本年度においては、Cエリアについて、測量と補償調査、不動産鑑定を実施し、一部、用地買収を進めているところでございます。

令和8年度におきましては、このCエリアの用地買収を進めるとともに、残る2つのエリアの測量と補償調査を実施し、併せて用地買収を進め、事業の進捗を図ってまいります。

このバスターミナルは、シーガーデンシティ構想の町の玄関口と位置付けており、人流創出に向けた重要な交通結節点となりますので、今後もまちづくりの重要な拠点として整備を進めてまいります。

吉田公園南側用地の整備

本年度におきましては、PFI法に基づき事業者の選定方法や官民の役割分担などを取りまとめた実施方針を策定、公表し、実施方針に関する説明会や現地見学会を開催したところでございます。

令和8年度におきましては、この実施方針に基づき、事業手法、事業範囲などについて民間事業者とヒアリングを実施し、その結果や定量評価などを総合的に勘案してPFI事業の実施の可否を判断してまいります。

その後、PFI事業を実施する際には、次のステップとして特定事業の選定を進めてまいります。

ふるさと納税事業

本年度における1月までの寄附額は、15億1,903万6,385円で、これまで寄附額が最も多かった令和6年度の同時期と比較いたしますと、約23パーセントの増加となっております。

これは、返礼品を安定的に供給できたことはもちろんのこと、寄附者の皆さまのニーズに合った取組として、返礼品の定期便の採用や効果的なウェブ広告による返礼品のPR強化を行った結果であると考えております。

令和8年度におきましては、返礼品の更なる掘り起こしを進めるとともに、SNSを活用し、若年層や子育て世代に向けて町の特産品の魅力を広く発信することで、ふるさと納税の更なる推進を図ってまいります。

少子化対策の取組

本町では、静岡県や県内市町と共同で「ふじのくに結婚応援協議会」を運営し、出会いの機会の提供や結婚相談などの結婚支援を積極的に行っているところでございます。

令和8年度におきましては、これまでの取組に加え、マッチングや婚活イベントを行う「ふじのくに出会いサポートセンター」の会員登録料を全額補助し、結婚を希望する方に多くの出会いの機会を提供するなど結婚支援の充実を図ってまいります。

また、国の地域未来交付金を活用し、新婚世帯の住居費などを補助する「吉田町新婚生活応援補助金」を引き続き実施することにより、本町への若年世帯の移住・定住を促進し、少子化対策を進めてまいります。

地域おこし協力隊

地域おこし協力隊につきましては、3大都市圏などの都市住民が隊員となり、地域協力活動などに従事しながら、地域への定住や定着を図っていく取組でございまして、これまで本町においても3名が従事し、まちづくりの一端を担ってまいりました。

令和8年度においては、地域と連携したイベントの実施や情報発信の充実、地域資源の掘り起こしなど、交流人口の増加に向けた魅力的な仕掛けづくりを担う隊員を1名委嘱する予定でございます。

こうした取組により、新たな視点から町の魅力や可能性を引き出し、来てみたい、住んでみたいと思える魅力あるまちづくりを進めてまいります。

吉田漁港の浚渫

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漁港内の浚渫(しゅんせつ)工事につきましては、水産物供給基盤機能保全事業を活用し、計画水深3メートルを確保するため、吉田漁港入口部分から港内に向かって段階的に実施しております。

令和8年度におきましては、湯日川と大幡川の河口部周辺の水域を中心に工事を進め、漁港の機能保全と船舶の航行の安全を確保することで、地域水産業の振興につなげてまいります。

吉田漁港機能保全計画の更新

漁港施設の効率的な維持管理などを目的とする「吉田漁港機能保全計画」につきましては、引き続き漁港施設の詳細な点検を実施し、施設の健全度を再度評価した上で、計画の更新を行う予定でございます。

計画の更新に当たっては、効率的かつ効果的な維持管理を前提とし、長期的な事業の平準化とライフサイクルコストの縮減に努めてまいります。

エネルギー・食料品価格等の物価高騰対策

エネルギーや食料品価格等の物価高騰に対し、消費の下支えなどを通じて生活者と事業者を支援するため、吉田町商工会が実施する第8弾のプレミアム付商品券発行事業に対し、商工業振興事業費補助金を交付する予定でございます。

商工会からは、プレミアム率、発行総数ともに第7弾を超える事業規模を計画していると伺っており、本事業が町民の皆さまの生活や事業者の事業活動の一助となることを期待しております。

多様な人々が快適に暮らせるまちづくり

西の宮雨水幹線整備事業

西の宮雨水幹線は、浜田土地区画整理区域内を流れていることから、土地区画整理事業と並行して整備を進めているところでございまして、この度、成因(じょういん)寺川(じがわ)との合流付近の土地の大区画化に当たり、西の宮雨水幹線の線形を変更する測量設計業務委託を実施いたします。

今後、大区画化した土地を有効活用できるよう、浜田土地区画整理組合と連携して地域の賑わい創出に資する商業施設の誘致を図ってまいります。

町内を走る新しい交通

本町では令和5年10月から、オンデマンド型乗合タクシー“ぎゅっと”カーの実証運行を行っており、積極的な周知と多様な利用促進に取り組んできた結果として、高齢者に限らず子どもや子育て世代を含む幅広い世代に利用が広がるなど、地域において一定の認知が進んでいると認識しております。

実証運行の成果や町民の皆さまのご意見などを総合的に判断し、今後も暮らしを支える移動手段として安定的かつ継続的にサービスを提供していくため、本議会定例会において本格運行に係る条例議案を提出し、“ぎゅっと”カーを地域公共交通として明確に位置付けることで、誰もが気兼ねなく出掛けられる環境づくりを進めてまいります。

誰もが健康でいきいきと暮らせるまちづくり

5歳児健康診査事業

本町では、全ての子どもが健やかに成長し就学期を迎えられるよう、各種健康診査や相談支援などを実施しております。令和8年度からは、疾病や発達上の特性を早期に発見し適切な支援につなげるため、発達や集団生活への適応などの課題が顕在化される5歳児を対象として、新たに、5歳児健康診査事業を開始することといたしました。

本事業の実施に当たっては、保育園や幼稚園、小学校などの関係機関と密に連携し、子どもの健やかな成長を支援してまいります。

吉田町こども家庭センターの設置

国では児童虐待事案の増加を受け、「新たな児童虐待防止対策体制総合強化プラン」を策定し、全市区町村に対して「こども家庭センター」の設置による更なる相談支援体制の強化を求めております。

本町におきましては、これまで、健康づくり課内の「子育て世代包括支援センター」とこども未来課内の「子ども家庭総合支援拠点」が連携することにより、妊産婦や子育て家庭、虐待などの課題を抱える家庭との相談体制を整えてまいりましたが、令和8年4月に両機能の一体的な運営を行う「吉田町こども家庭センター」を設置することといたしました。

こども家庭センターの設置により、母子保健と児童福祉の連携と協働を更に深め、困難を抱える家庭を早期に把握し適切な支援を行う体制の強化を図ってまいります。

高齢者福祉と介護保険事業

令和8年度は、第10次高齢者保健福祉計画・第9期介護保険事業計画の最終年度となりますことから、令和9年度からの3年間を計画期間とする「第11次高齢者保健福祉計画・第10期介護保険事業計画」の策定を進めてまいります。

本計画の策定に向けて本年1月から2月にかけ、65歳以上の高齢者が要介護状態になる前の日常生活や社会参加の状況について調査する「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」と在宅における介護の実態を調査する「在宅介護実態調査」を実施いたしました。

令和8年度は、この調査結果から現状や課題などを把握し、令和9年度以降における介護サービスの見込量や給付額等の推計を実施いたします。

今後も、地域共生社会の実現に向けた地域包括ケアシステムの深化・推進と介護保険事業の適正かつ円滑な実施のため、地域の特性に即した計画策定を目指してまいります。

高齢者補聴器購入助成事業

高齢化率の上昇に伴い、全国的に認知症高齢者は増加傾向にあり、本町におきましても同様の状況となっております。加齢性難聴により生じる聞こえの低下は、社会的孤立や認知機能の低下につながるおそれがありますことから、令和8年度から、聞こえの改善を通じた社会参加の促進を目的といたしまして、高齢者を対象とした補聴器購入費の一部を助成してまいります。

介護予防やフレイル予防に寄与するため、高齢者が自らの聞こえに対して早期に気付き、適切な対応ができるよう、積極的に広報し周知を図ってまいります。

こども発達支援センターの開設

令和8年4月に開設を予定しております「吉田町立こども発達支援センター」につきましては、町民の皆さまにとって親しみやすく、利用しやすい施設となるよう、現在こども発達支援事業所を利用している児童の保護者にご意見を伺い、通称名を「すずらん」といたしました。

「すずらん」は小さな花が寄り添うように咲く姿が特徴であり、支え合いながら成長していくこどもたちの姿と重なるもので、家庭・地域・関係機関がともに支えるという理念にも合っております。

センターの運営につきましては、専門的知見と実績を有する事業者に委託し、質の高い児童発達支援を提供するとともに、保護者の相談対応や地域の発達支援の中核的支援拠点として、保育所、幼稚園、学校などと連携を図り、地域全体の支援力の向上に取り組んでまいります。

次代を担う心豊かな人を育むまちづくり

吉田町教育元気物語TCPトリビンスプラン

令和8年度におきましても、「子供、教職員、保護者が共に元気になり、三者にとって魅力ある教育を実現する」ことを目指し、TCPトリビンスプランに掲げる各事業を推進していくとともに、「子供の『確かな学力』を保障する環境づくり」の施策といたしまして、児童生徒の習熟度に応じた個別最適な学びと学習データを活用したきめ細かな指導による基礎学力の定着を実現するため、新たに「AI型デジタルドリル」を導入する予定でございます。

また、文部科学省では、令和8年度から「リーディングDXスクール事業」の後継事業といたしまして、次期学習指導要領に向けて開発・試作する教材を用いた教材実証により、情報活用能力の育成に向けた事例や教材の活用事例等を創出していく「生成AIパイロット校事業」を展開することとしており、本町全ての小中学校がこの事業に認定されるよう、現在申請しているところでございます。

教育環境の整備といたしましては、令和4年度に実施いたしました劣化診断調査に基づき、本年度から各学校の建物や設備の改修工事を計画的に進めており、令和8年度におきましては、引き続き、中央小学校の給水設備改修工事を実施するとともに、自彊小学校の受変電設備の改修工事に着手する予定でございます。

このほか、「保護者が安心して子育てできる環境づくり」の施策といたしまして、学校給食費に係る保護者負担軽減事業を実施する予定でございます。

今般の急激な物価高騰により、給食材料費が給食費納付金を大きく上回る状況となっておりますことから、吉田町牧之原市広域施設組合では、令和8年度から学校給食費の単価を引き上げることとしております。

こうした中、国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」に、物価高騰に伴う子育て世帯支援メニューが追加され、さらに、学校給食費の抜本的負担軽減、いわゆる給食無償化に向けた制度構築が進められておりますことから、本町では、こうした国の施策に呼応し、令和8年度におきまして、保護者の負担を軽減する事業を展開していく予定でございます。

具体的に申し上げますと、小学校におきましては、国と県が負担する「給食費負担軽減交付金」を活用しながら、不足分に町の一般財源を投入し、完全な無償化を実現するとともに、中学校におきましては、学校給食費の単価が上昇する分に、「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を充て、保護者の負担を本年度と同様に据え置きすることで、子育て世帯の経済的負担を軽減してまいります。

吉田中学校における部活動の地域展開

町教育委員会では、令和8年度に3年生が部活動を引退する時期を境目としまして、休日の部活動から段階的に地域へ展開することを目指し、「吉田町部活動の在り方協議会」を設置し、地域クラブ、いわゆる「よし活クラブ」の開設に向けた準備を進めてまいりました。

いよいよ開設の年を迎えた本年2月には、本年度3回目となる協議会を開催し、よし活クラブの運営マニュアルを定めるとともに、目前に迫ったよし活クラブ開設までの具体的な工程を明確にしたところでございます。

本年9月に、より多くの部活動が、よし活クラブとして円滑な運営が始められるよう、この工程に沿って大詰めの作業を進めてまいります。

併せて、国や県の動向を常に注視し、補助制度などを最大限活用できるよう調整を進め、吉田中学校の生徒と教職員にとって望ましい部活動環境の構築に努めてまいります。

スポーツ振興

本町では、令和8年度から、町内に在住又は在勤している40歳以上の方を対象とした「大人のソフトランニング教室」を新たに開講いたします。

この教室は、体力に自信のない方や走ることに不安がある方でも安心して運動することができ、健康づくりと運動習慣の定着につながることを目的として実施してまいります。

また、より多くの皆さまが、住み慣れた地域でいつまでも心身共に健康で豊かな生活を送ることができるよう、町内の65歳以上の方を対象とした「シニアフィットネス教室」を昨年6月13日に開講し、現在38名の参加者が、楽しみながら毎月2回の「筋力トレーニング」や「軽スポーツ」に取り組んでおります。

この教室では、筋力や体脂肪などを測る体組成計測定を実施しており、参加者の皆さまはその結果を確認しながら、それぞれの目標に向かって筋力の向上や健康維持に取り組んでおります。

令和8年度も引き続き、各種スポーツ教室等の充実に取り組み、皆さまが気軽に体を動かすことができる機会を提供してまいります。

行政と住民が一体となって取り組むまちづくり

第6次吉田町総合計画後期基本計画策定に係る住民意識調査の実施

本町の総合計画は8年間を計画期間とする基本構想を実現するため、4年ごとに基本計画を策定しており、令和10年度から始まる後期基本計画の策定に向け、令和8年度に住民意識調査を実施し、町民の皆さまのニーズや今後のまちづくりに対するご意見を幅広く把握してまいります。

人口減少や少子高齢化の進行、物価高騰など社会情勢が変化する中、調査結果を的確に分析し、実効性のある後期基本計画を策定してまいります。

 

以上、令和8年度を迎えるに当たり、第6次吉田町総合計画の将来都市像であります「豊かで活気にあふれ心を魅了するまち」の実現に向けた各種施策の方針や概要などを施策体系に沿ってご説明させていただきました。

去る、2月20日の高市首相の施政方針にもありましたとおり、国では、食料品を対象とした消費税減税の実現に向けた検討の加速に加え、AIや半導体など17の戦略分野への投資を促進するなど、税率を上げずとも税収増に向かう「強い経済」の実現に取り組むこととしており、また、静岡県におきましても、財政の健全化に加え、「幸福度日本一」の実現に向けた施策や国の「責任ある積極財政」に呼応した未来への投資を進めることとしており、経済成長に伴う更なる雇用の増加や賃金の上昇などが期待されるところでございます。

本町といたしましても、ただいまご説明申し上げました施策を具現化するべく、令和8年度一般会計当初予算につきましては、歳入歳出それぞれ過去最高の額となる149億8,500万円を編成しております。目まぐるしく変化する社会、経済情勢に柔軟に対応しながら、支える安全の更なる充実により、町民の皆さまが安心して心豊かに暮らし続けることができ、また、この町の魅力を最大限引き出し、多くの皆さまが訪れてみたい、住んでみたいと思えるようなまちを創り上げてまいります。

議員各位をはじめ町民の皆さまにおかれましては、本町のまちづくりにご理解をいただき、今後、より一層のご支援とご協力を賜りますようお願いを申し上げまして、令和8年度の施政方針といたします。

 

令和8年第1回吉田町議会定例会町長の施政方針