○吉田町戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱

平成25年10月15日

要綱第28号

(目的)

第1条 この要綱は、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)個人情報の保護に関する法律施行条例(令和4年吉田町条例第23号)及び吉田町電子計算組織管理運営規則(平成14年吉田町規則第3号)に定めるもののほか、本町における戸籍事務を処理する電子計算機情報処理組織に係るデータの保全及び保護に関し必要な事項を定めることにより、戸籍情報システムの適正な管理運営を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 戸籍情報システム クラウドサービス上の仮想環境に設置した戸籍サーバ及び町民課等に設置した戸籍専用端末により、戸籍事務及び別表に掲げる関連事務を行うシステムをいう。

(2) 戸籍データ 戸籍情報システムで取り扱われる入出力データをいう。

(3) 磁気ディスク等 磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープその他の情報を記録する媒体をいう。

(4) ドキュメント クラウド運用マニュアル、端末運用マニュアル、詳細設計書、構成情報管理ファイルその他戸籍情報システムに関する仕様書をいう。

(処理の基本方針)

第3条 戸籍情報システムによる事務処理に当たっては、戸籍事務の効率化を図るとともに、個人情報を保護するように配慮しなければならない。

(戸籍データ保護管理者の設置)

第4条 戸籍情報システムの適切な運用及びデータ保護について統括的管理を図るため、戸籍データ保護管理者(以下「保護管理者」という。)を置き、町民課長をもって充てる。

(保護管理者の職務)

第5条 保護管理者は、戸籍データの管理の状況及びこれらに関連する設備の状態について常に把握し、戸籍データが適切に管理されるよう努めなければならない。

2 保護管理者は、戸籍情報システムについて火災、盗難その他の災害に備えて必要な保安措置を講じなければならない。

3 保護管理者は、事故が発生したときは、速やかに、事故の経緯及び被害状況を調査し、戸籍事務管掌者である町長に報告しなければならない。

(データ取扱責任者)

第6条 保護管理者を補佐するため、データ取扱責任者(以下「取扱責任者」という。)を置き、町民課の住民窓口部門統括をもって充てる。

(戸籍データの保護)

第7条 保護管理者は、戸籍データの漏えい、滅失、毀損等の防止に必要な措置を講じなければならない。

2 戸籍情報システムの処理が可能な端末装置は、来庁者から内容が読み取られない位置及び角度に配置しなければならない。

3 戸籍データは、電算処理を行う他の業務と連動して処理し、また、これを他の業務に利用してはならない。

4 入出力された戸籍データは、不要となった時点で、速やかに裁断等により復元できない方法によって処分しなければならない。

(磁気ディスク等の管理)

第8条 保護管理者は、次に掲げる事項に基づき、磁気ディスク等を適正に管理しなければならない。

(1) 施錠が可能であり、かつ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保するとともに、その使用に関して厳重な管理をすること。

(2) 格納した記録内容をラベルで明示するなど適正な管理をすること。

(3) 受払い及び管理については、ラベルの名称、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。

(4) 持ち運び可能な磁気ディスク等を破棄するときは、記録内容を消去し復元不可能な処理を施した上で、焼却、裁断等により処分すること。

(5) クラウドサービスは、仮想環境に設置された戸籍サーバにより提供されるサービスを利用する形態であることから、いつ戸籍サーバの磁気ディスクが交換や廃棄されたかを知ることはできないため、戸籍情報システムでは外部認証のPCIDSS(クレジットカード業界におけるグローバルセキュリティ基準をいう。)の認証を取得しているデータセンターで提供されるクラウドサービスを利用することにより適切な磁気ディスクの管理と戸籍データの漏えいを防止すること。

(6) 保護管理者は、認証取得の継続性については、戸籍情報システム事業者が定期的にPCIDSSの認証取得状況を確認することとし、必要に応じて戸籍管理システム事業者に対し、認証取得の継続性を示す書類等の提出を求めることができる。

(出力帳票の管理)

第9条 保護管理者は、次に掲げる事項に基づき、戸籍情報システムから出力された帳票を適正に管理しなければならない。

(1) 保管しておく必要のある出力帳票は、施錠が可能であり、かつ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保すること。

(2) 保管しておく必要のある出力帳票は、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。

(3) 出力された帳票を破棄するときは、焼却、裁断等の復元できない方法により処分すること。

(ドキュメントの管理)

第10条 取扱責任者は、ドキュメントを最新の状態に維持し、適正な場所に保管しなければならない。

2 取扱責任者は、ドキュメントを外部へ持ち出し、複写し、又は廃棄するときは、保護管理者の許可を受けなければならない。

(戸籍サーバのアクセス管理)

第11条 保護管理者は、戸籍サーバへのアクセスに際し、業務処理範囲に限定した権限の範囲で許可された操作者へのID及びパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者に制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。

3 戸籍サーバ利用に関する履歴は常時記録しなければならない。この場合において、保護管理者は必要に応じて戸籍情報システム事業者に請求することで、その利用状況を確認しなければならない。

4 保護管理者は、緊急時において、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から即時に連絡を受け、対応を協議する体制を設けなければならない。

(戸籍データのアクセス管理)

第12条 保護管理者は、戸籍データへのアクセスに際し、業務処理範囲に限定した権限の範囲で許可された操作者へID及びパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者に制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。

3 保護管理者は、戸籍情報システム事業者の戸籍データへのアクセスについては、緊急時の保守作業においてのみ許可し、ID及びパスワードを付与しなければならない。

4 保護管理者は、戸籍データへのアクセス履歴は常時記録し、必要に応じて戸籍情報システム事業者に請求することで、その利用状況を確認しなければならない。

5 保護管理者は、緊急時において、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から即時に連絡を受け、対応を協議する体制を設けなければならない。

(戸籍情報システムのアクセス管理)

第13条 保護管理者は、戸籍情報システムの取扱職員(以下「取扱職員」という。)及び当該取扱職員の業務処理範囲を定め、個別に入出力を制御するパスワードを設定し、付与しなければならない。この場合において、戸籍情報システムのバージョンアップ後の動作確認は、取扱職員が実施するものとする。

2 保護管理者は、戸籍情報システムのアクセス履歴は常時記録し、必要に応じてその利用状況を確認しなければならない。

(アクセス権限の漏えい防止の措置)

第14条 戸籍サーバ、戸籍データ又は戸籍情報システムにアクセスするためのID及びパスワードを付与された者は、ID及びパスワードが他者に漏れることがないように適切に管理運用しなければならない。

2 保護管理者は、ID及びパスワードの設定、更新、発行、保管等の運用方法を定め、これを厳重に保管しなければならない。

3 保護管理者は、ID及びパスワードを当該者以外の者に漏らしてはならない。

4 取扱職員は、自己のID及びパスワードを他人に漏らしてはならない。

5 戸籍情報システム事業者は、ID及びパスワードを正当権限者以外の者に漏らしてはならない

(取扱状況の把握)

第15条 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に対し、必要に応じて戸籍サーバ及び戸籍データの使用状況を報告させ、その取扱状況を把握しなければならない。

2 保護管理者は、取扱責任者に次の事項を報告させ、常に戸籍情報システムの取扱状況を把握しなければならない。

(1) 戸籍情報システムの使用状況

(2) 端末装置の管理状況

(3) 戸籍事務室の管理状況

(4) その他戸籍情報システムの運用に関すること。

(端末装置の操作)

第16条 端末装置の操作は、取扱職員以外の者が行ってはならない。

2 取扱職員は、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合を除き、見出しデータ及び戸籍に関するデータの検索を行ってはならない。

(機器等の管理)

第17条 保護管理者は、戸籍データの適正な管理を図るため、戸籍情報システムに係る機器及びソフト等を管理しなければならない。

(戸籍データの重要性等についての研修の実施)

第18条 保護管理者は、戸籍データの重要性及び機密保持並びにプライバシー保護に関する意識の高揚及びシステム安全対策の推進を図るため、取扱職員に対して年1回以上の教育訓練計画を策定し、保護管理者の了承を得た後、これを実施しなければならない。

2 前項に規定する研修は、新任の取扱職員については、着任後できるだけ早い時期に実施しなければならない。

(会議)

第19条 戸籍データの適切な管理を推進するため、戸籍データ保護会議(以下「会議」という。)を置く。

2 会議は、保護管理者が必要に応じて、戸籍データ保護に係る事務について開催するものとする。

3 会議は、保護管理者、取扱責任者及び取扱職員をもって組織する。

4 会議の庶務は、町民課において処理する。

(その他)

第20条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。

この要綱は、平成25年10月15日から施行する。

(令和5年3月3日要綱第9号)

この要綱は、令和5年4月1日から施行する。

(令和6年9月2日要綱第25号)

この要綱は、令和6年10月21日から施行する。

別表(第2条関係)


事務

主な事務詳細

戸籍関連事務

附票事務

人口動態事務

民法事務

証明、通知等事務

(1)埋火葬許可証の発行

(2)不在籍証明の発行

(3)身分証明書の発行

(4)要件具備証明書の発行

(5)住民票記載事項通知(住9―2)

(6)相続税法第58条通知

吉田町戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱

平成25年10月15日 要綱第28号

(令和6年10月21日施行)