2016年2月16日 作成
文化財
本寿寺の木彫り龍
(ほんじゅじのきぼりりゅう)
指定日
昭和63年(1988)6月1日
指定事由
一.近郷まれに見る、写実的で大きな木彫りの龍である。
解説
本寿寺は日蓮宗で、山号を松柏山と称す。この寺は、延宝年代(1680年頃)創設され、初めは貞松山妙正寺と称していたが、明治初年の廃仏毀釈に遭い、廃寺同様となった。
檀信徒の熱望と努力により、明治35年(1902)、小笠郡大東町の吉長山満勝寺の山内にあった本寿坊を、現在地に移転し寺号を松柏山本寿寺と改め、現在に至る。
文化財指定の木彫り龍は、本寿寺本堂正面の欄間に置かれている。各地の寺社に現在保存されている木彫りの龍と比較して、極めて大きく保存状態も良い。楠一本の木の丸彫りで全身を見せ、立体的に作られている。色合いは茶褐色、口、耳、目と炎が朱で塗られている。
昔、旅の仏師がこの寺に滞在し、境内の楠の大木を材料に数ヶ月かけ製作し、この寺に奉納したものと伝えられている。
木彫り龍の詳細
- 材質
楠(1本の木)
- 大きさ
長さ3メートル34センチ、高さ51センチ、奥行45センチ、胴回り90センチ
- 年代及び作者
不詳